【必読】「メモの魔力」は人生のコンパスとなる本
2018年の最後に、強烈な本に出会ってしまった。
前田裕二氏の新著「メモの魔力」だ。
月10冊以上は本を読む僕だが、この本は死ぬ気でオススメする。
特に読んでほしい人は、「自分が何をしたいのかよく分からない」という人だ。
実は僕もその一人であり、毎日楽しく生きてはいるが、今ひとつ奮い立たない自分がいる感覚があった。
そうはいってもどうすれば良いのか分からずに、目の前の仕事に忙殺される日々を送り、気がつけば29歳になろうとしている。
このまま40歳、50歳と闇雲に年月を重ねて「そこそこに充実した人生」を送ることになるかと不安視をしていたが、この本はそんな僕に一筋の光をくれたのだ。
その光というのが人生のコンパスとなる「メモの魔力」である。
著者の前田裕二とは何者か
著者の前田裕二氏はライブ配信サービスの「SHOWROOM」を立ち上げた起業家だ。
年は31歳で、イケメンである。
前田裕二という名前にピンと来ない方は、石原さとみの交際相手と言えば分かるだろう。
31歳という若さで仕事もプライベートも充実している彼を作り上げた習慣こそがメモだったというのだ。
前田裕二のメモ術
著者いわく、メモの目的には大きく以下の2種類がある。
- 情報伝達・記録を目的にしたメモ
- 知的生産を目的にしたメモ
このうちの「②知的生産を目的にしたメモ」を取る方法が具体的に書かれているのが本著である。
以下は前田氏の実際のメモだ。
引用:News Picks
ポイントとして、ノートは見開きで使用する。
左側にファクト(事実)を記載し、右側にはそれをどのように抽象化し、自分の生活やビジネスなどに転用できるかというところまで落とし込んで思考をする。
一般的にメモというと左側のページだけを想像するかもしれないが、右側のページを使って「ファクト」を自分に落とし込むところまでやって初めて思考したことになる。
この方法で一つ一つの物事を捉えていけば、「考えが浅い」「軸がない」などと言われることはなくなるだろう。
「メモの魔力」の内容
本著は以下の内容で構成されている。
- メモを取る価値、メモの具体的な取り方
- メモの中核を成す「抽象化」の方法
- 抽象化スキルを活かした自己分析の方法
- 自己分析で気づいた夢を叶えるための方法
- メモを習慣化するためのコツ
- 自分を知るための自己分析1000問
この本はメモの取り方というノウハウ部分だけを紹介するのではなく、「自己分析」から「夢を叶えるための方法」まで落とし込んでくれている。
正直、この内容を大学生くらいの年齢で知ることができていれば、今の僕は無敵の思考回路を持っているだろうなと感じるほど、強烈な本だった。
逆を言うと「メモの魔力」を読みメモ術を実践した人間と、そうでない人間の10年後は本当に恐ろしいほどの差がついていると思う。
AIが発達していく中で、情報の保存や処理は機械が代替してくれる世の中になる。そんな世の中で人間にしかできないことが前田氏の言う「抽象化」であり「転用」だ。
僕は機械に仕事を奪われたくないので、この本で学んだメモ術を実践して、人間にしかできない思考を身につけたいと思う。
メモ術を活用した自己分析
思考力が高まるといった点も魅力だが、それ以上に自分のことを深く知るためにメモ術を活用したいと感じた。
巻末に以下のような質問集がついているのだが、その数は合計1,000項目に及ぶ。
幼少期・小学校などの年代別の軸と、夢・仕事・家族などの項目別の軸を掛け合わせて、思考のサポートをしてくれる良質な質問が用意されている。
前田裕二氏も自身の就活の時に活用した質問のようで、彼の場合、当時のノートは30冊以上にもなったようだ。
僕はそこまで自分に向き合ったことがないので、この本をきっかけに自分と対話を重ねて、
- どんな人生を送りたいのか
- 何をしている時が楽しいのか
- 人生を通して何を成し遂げたいのか
など人生のコンパスを探してみたいと思う。
そして、本の内容自体も素晴らしいのだが、文章の一文一文から前田裕二氏の愛と熱を感じるのだ。
まるで目の前に座って、ゆっくりと語りかけてくれているような感覚で読めるので、年末年始にゆっくりと時間をとって、ぜひ本著を手に取ってみてほしい。
(ちなみに正式な発売日は2018年12月24日だが、マーケティングの一貫で先行して販売している書店もあり、僕はリアルの書店で手に入れた。)
発売日まで待ち遠しいという方は、処女作の「人生の勝算」という本もおすすめだ。彼の濃い人生の中で、どのように思考し、どのような選択をしてきたのかがわかる。
「人生の勝算」を読むと彼の凄さが分かり、「メモの魔力」を読むと彼の凄さを形成してる秘密がわかるのだ。
おまけ:前田裕二愛用のメモグッズ(ノート・手帳・メモ帳・ペン)
メモを習慣にするコツとして、お気に入りのノートとペンを見つけようという記載がある。
本の中に彼が使用している文房具の紹介がなかったので、参考として前田裕二氏が使用しているメモグッズを紹介しよう。
引用:News Picks
【ノート】モレスキン
メモを取るときにメインで使用しているのがこのモレスキンだ。
ノートとしては価格は高いが、高級感のある質感で使っていると確かにテンションは上がる。
【メモ帳】ロルバーン
こちらはサブのメモ帳として、急いでメモを取りたい時や、会食などで人への説明にメモを取る時に使用するようだ。
【手帳】フランクリンプランナー
こちらは「7つの習慣」という本から誕生した手帳だ。
用途としては「夢の達成までのスケジュールの逆算」、「会議やメディア出演時に話す内容を予習」だそうだ。
【ボールペン】 ジェットストリーム
ジェットストリームは言わずもがな、とても書きやすい。
「ほぼ日手帳」や「ジブン手帳」などで使われるトモエリバー紙の場合はジェットストリームは裏抜けも目立つが、前田氏が使うメモ帳の紙は全て厚みがあるのでこれを使っているのだろう。
以上です。長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
「メモの魔力」を読んだ今日からが、僕の人生の本当の始まりなのかもしれない。
今まで知らなかった自分に会えることが、今からとても楽しみである。